循環型社会の実現に向けた3Rの推進
ごみを減らすためには3R(リデュース、リユース、リサイクル)の取組を推進していくことが重要です。
徳島市ではこれまで、ごみ減量徳島市民大作戦と銘打った啓発活動をはじめ、生ごみ処理機の購入助成、エコステーションの開設、ゴミ分別促進アプリの運用などにより、ごみの減量や再資源化などに取り組んできました。
現在、徳島市におけるごみの排出量は年間約9万トンで、市民一人当たりでは一日1kgのごみを排出している状況にありますが、市民による分別の徹底や事業者における容器の軽量化などの取組が進んできたことを背景に、市民一人当たりのごみ排出量は年々減少しており、3Rのうちリデュース(発生抑制)やリサイクル(再資源化)の効果が目に見える形で表れています。
様々なメリットのあるリユース
しかしながら、リユース(再利用)についてはまだまだ十分な取組を行うことができていなかったため、市民の皆さんを巻き込んだ形でリユース文化が根付いていくよう、新たな取組を行うことが必要と考えています。
なお、リユースには次のようなメリットがあります。
○ ゴミの量を減らすことができる。
○ モノの生産が抑えられ、原材料となる資源の浪費を防ぐことができる。
○ 輸送や処理、製造過程の二酸化炭素を減らすことができる。
○ 形を変えないため加工にかかる新しい資材やエネルギーを必要としない。
○ 不用品を売買することで新たな経済取引が活性化する。
SDGs「つくる責任 つかう責任」
不用品として処分されるものを繰り返し使うリユースは、特にSDGsのゴール12「つくる責任 つかう責任」の達成と密接な関係にあります。
例えばターゲット12.5では、「2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。」という目標が掲げられています。
リユースを通じてゴミや二酸化炭素の排出量を減らすことが可能であり、SDGsのゴール12「つくる責任 つかう責任」の達成に、リユースは大きな役割を果たすことができると言えます。
日本の家庭に眠る“かくれ資産”
メルカリが日本全国の家庭に眠る“かくれ資産(1年以上使用しておらず、理由なく家庭内に保管しているモノ)”の総額を算出したところ、推計結果は約43兆7,269億円となりました。国民一人あたりでは34万5,246円になります。
また、地方別でみると、特に中国・四国地方は“かくれ資産”が多いエリアとなっており、私たちが住む徳島市の家庭内にも多くの資産が眠っていると推測されます。
(参考)メルカリ「2021年版 日本の家庭に眠る“かくれ資産”調査」
リユース文化の浸透に向けて
このように日本の家庭には多くの資産が活用されず、眠ったままの状況となっています。
SDGsの達成に向けては、これまでの大量生産・大量消費の社会構造から脱却し、限りある資源を大切に使い続ける社会へと変わっていかなければなりません。
そのため、まずは行政自らがリユースに積極的に取り組むとともに、民間事業者などとも連携しながらリユース促進に関する情報提供や啓発活動を積極的に行っていきたいと考えています。
徳島市「メルカリShops」オープン
そこで徳島市では「メルカリShops」の仕組みを活用し、自治体不用物品の売却を行うことにより、市役所自身がリユース活動に取り組むこととしました。
なお、自治体がまだ使える備品を「メルカリShops」上で販売する取組は、全国8例目、中四国エリアでは初の事例です(令和5年2月15日時点)。
循環型社会の実現に向けて
循環型社会の実現に向けて、市民の皆さんにとってリユースがもっと身近なものとなり、手軽に取り組める生活の一部として根付いていくよう、徳島市では「メルカリShops」などを活用したリユース活動の取組を進めていきます。